思考ツールで国語の「深い学び」
読者対象:
出版年月:
ページ数:132
思考ツールなしで「深い学び」に取り組むのは、
大工道具を持たずに美しい家を建てろと言うようなもの
新学習指導要領が目指すものは「思考力、判断力、表現力等」を含む「資質・能力」の育成、
また、その育成に向けた「主体的・対話的で深い学び」の実現です。
とりわけ国語科で「わかりにくさ」を感じるのは「深い学び」ではないでしょうか。
この「深い学び」の具体的な姿は、思考ツールの活用を通して実現することができます。
むしろ、思考ツールなしで「深い学び」に取り組むのは、
大工道具を持たずに美しい家を建てろと言うようなものなのです。
【本書で紹介する10の思考ツール】
本書では、「なぜ思考ツールが必要なのか」「思考ツールをどのように活用すればよいのか」
わかりやすく丁寧に解説するとともに、小学校の授業実践20例を紹介しています。
思考ツールを活用した授業実践からは、
子どもたちが考え表現することを楽しんでいる様子が伝わってくるでしょう。
そこに、「深い学び」の具体的な姿を見いだすことができるのです。
はじめに
第Ⅰ部 理論編 「深い学び」に向けた思考ツールの活用
第Ⅰ章 国語科における「深い学び」とは
1 「深い学び」が求められている背景
2 新学習指導要領の目指すもの
3 国語科の「見方・考え方」と「資質・能力」
4 国語科の「深い学び」
第Ⅱ章 思考ツールの必要性
1 思考ツールとは
①ベン図 ②マトリクス ③ツリー図 ④ストーリーマップ ⑤マンダラマップ
⑥ピラミッド・チャート ⑦問題解決ボックス ⑧問題-解決チャート ⑨フィッシュボーン
⑩K-W-Lチャート
2 「深い学び」に思考ツールが必要な五つの理由
第Ⅲ章 「深い学び」の三つの視点と思考ツール
1 深い学びの三つの視点とは
❶ 話し合い、ともに考える
①対話する
②発表する
❷ 自分の考えを深め、表現する
①情報をもとに考える
②比較する・結び付ける
③問題を発見し、解決する
④感想を書く
⑤批評を書く
❸ 論理的・創造的に考える
①論理的思考
②創造的思考
2 思考ツールの使い方
第Ⅱ部 実践編 思考ツールを活用した実践例
❶ 話し合い、ともに考える
①対話する
1 好きな人物を紹介しよう(東京書籍1年下「おとうとねずみチロ」)
2 相手の話をよく聞き、話題に沿って話し合おう
(東京書籍1年下「『すきなものクイズ』をしよう」光村図書1年下「これはなんでしょう」)
②発表する
3 祭りについて調べて紹介しよう(東京書籍3年下「町について調べてしょうかいしよう」)
4 話し方を工夫し、資料を示してスピーチしよう(光村図書6年「今、私は、ぼくは」)
❷ 自分の考えを深め、表現する
①情報をもとに考える
5 説明文を読み取り、情報をまとめよう(東京書籍1年下「いろいろなふね」)
6 スーパーマーケットで見つけたことを紹介しよう(東京書籍3年上「心にのこったことを」
7 説明文を読み取り、伝えよう(東京書籍5年「和の文化を受けつぐ-和菓子をさぐる」)
②比較する・結び付ける
8 感想を伝え合おう(東京書籍3年下「サーカスのライオン」)
9 知っていることとつなげて読もう(光村図書2年下「おにごっこ」)
③問題を発見し、解決する
10 問いと答えを伝えよう(東京書籍1年上「どうやってみをまもるのかな」)
11 世界の家のつくりについて考えよう(東京書籍3年下「人をつつむ形-世界の家めぐり」)
12 本で調べて、ほうこくする文章を書こう(光村図書4年「わたしの研究レポート」)
④感想を書く
13 感想文を書いて交流しよう(光村図書4年下「プラタナスの木」)
14 物語を読み、好きなところを紹介しよう(東京書籍2年上・光村図書2年下「お手紙」)
⑤批評を書く
15 感じたことをもとに、効果的な文章を書こう(光村図書6年「この絵、私はこう見る」)
❸ 論理的・創造的に考える
①論理的思考
16 順序よく、文章に書こう(東京書籍1年下「おもい出してかこう」)
17 理由をわかりやすく説明しよう(東京書籍3年下「理由が分かるように書こう」)
②創造的思考
18 人物と出来事を考えて物語をつくろう
(東京書籍1年下「おはなしをつくろう」「スイミー」)
19 季語を考えて俳句をつくろう
(光村図書3年上「俳句を楽しもう」東京書籍3年上「俳句に親しもう」)
20 言葉を集めて詩をつくろう(東京書籍1年下「ことばあそびうたをつくろう」)
おわりに
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