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役割演技 ―考え、議論する道徳を彩る―

赤堀 博行/著


読者対象:小学校教員

出版年月:

ページ数:224

役割演技に関する理論と実践の決定版!

本書の概要

現行学習指導要領が施行されて以降、役割演技は、これまでに増して、多くの道徳科の授業で活用されるようになりました。役割演技の活用は、表現活動の工夫として例示されています。道徳科における表現活動は、多岐にわたり、指導の工夫も多様ですが、役割演技の活用は、その特質を理解した上で工夫する必要があります。本書では、役割演技の基本的な考え方と、役割演技を活用した具体的な授業例を掲載しています。授業例は、明確な指導観を主題設定の理由に示し、役割演技活用の意図を明示して実際の授業の概要を紹介しています。

本書からわかること

役割演技の理論的な考えを知る

役割演技とは、道徳授業において、教材中の特定場面や状況における登場人物を演じることで、子どもがその人物が対人的に、あるいは対集団的にどのように関わっているのかを自らの経験などを基に認識し、問題解決に向かって考える活動を行うことです。まずは、役割演技がどのような特質があるのか、実際に授業をする際の基本的な条件を何なのかを学びましょう。その上で、授業者は以下の点に留意をする必要があるのです。

■役割演技で授業者が意識すること
①役割演技や話合いがねらいとする道徳的価値から逸脱しないように配慮する
②演技や話合いによって、特定の子どもが誤解を受けないように配慮する
③演技者と観衆の子どもとのパイプ役として助言や励ましなど円滑な進行を行う
④演技する子どもと観衆の子どもの双方を十分に観察するように配慮する

役割演技の具体的な進め方

役割演技の具体的な進め方は、概ね次の通りです。「①ウォーミングアップ」→「②条件設定」→「③役割や条件に即した即興的演技」→「④演技の中断と話合い」→「⑤役割交代」→「⑥演技の終了と話合い」。このような役割演技の学習過程を理解するとともに、以下のように多様な手法があることを留意し、授業者の意図により適切に役割演技を活用するようにします。

■役割演技の多様な手法
①場面を設定し、役割を与えて演じさせる手法
②独演によって自分の感じ方や考え方を語らせる手法
③葛藤場面が生じる二つの自我を推定して演じさせる手法

小学校1年生~6年生・合計12の実践を掲載

役割演技について、ともすると身体表現を好む低学年に適した指導方法とする意見がありますが、自己と向き合う即興的な演技を重視する役割演技は、それぞれの学年の発達的特質を考慮することで、いずれの学年にも有効な指導方法と言えます。本書で例示する役割演技の事例は、こうした発達の段階を考慮していますので、授業実践の参考としてください。

こんな先生におすすめ

・道徳の指導法について学びたい先生
・役割演技の実践を知りたい先生
・小学校教諭(道徳)、道徳教育推進教師、管理職

目次
第1章 道徳授業と役割演技

 1 文部省指導書・学習指導要領解説に見られる役割演技 12
 2 道徳授業における劇化と動作化 33

第2章 役割演技の意義と特質

 1 役割演技(ロールプレイング)と心理劇(サイコドラマ) 42
 2 役割演技の意義 46
 3 役割演技の特質 48
 4 役割演技を活用するための基本的な条件 51
 5 役割演技活用上の基本的事項と授業者の役割 54
 6 役割演技の具体的な進め方 58

第3章 役割演技の多様な手法

 1 場面を設定し、役割を与えて演じさせる手法 64
 2 独演によって自分の感じ方や考え方を語らせる手法 67
 3 葛藤場面が生じる二つの自我を推定して演じさせる手法 69
 4 役割演技活用上の留意事項 72

第4章 道徳科における役割演技

 1 道徳的価値を理解することと役割演技 76
 2 自己を見つめることと役割演技 82
 3 物事を多面的・多角的に考えることと役割演技 84
 4 自己の生き方についての考えを深めることと役割演技 89

第5章 道徳科で活用する役割演技の実際

 道徳科で活用する役割演技の実際 94
 
 第1学年の役割演技
 実践事例1:B「親切、思いやり」の授業実践 96
 実践事例2:C「公正、公平、社会正義」の授業実践 106

 第2学年の役割演技
 実践事例3:A「善悪の判断、自律、自由と責任」の授業実践 116
 実践事例4:C「勤労、公共の精神」の授業実践 126

 第3学年の役割演技
 実践事例5:B「友情、信頼」の授業実践 136
 実践事例6:D「生命の尊さ」の授業実践 146

 第4学年の役割演技
 実践事例7:A「善悪の判断、自律、自由と責任」の授業実践 156
 実践事例8:C「家族愛、家庭生活の充実」の授業実践 166

 第5学年の役割演技
 実践事例9:B「友情、信頼」の授業実践 176
 実践事例10:C「家族愛、家庭生活の充実」の授業実践 186

 第6学年の役割演技
 実践事例11:A「善悪の判断、自律、自由と責任」の授業実践 196
 実践事例12:C「公正、公平、社会正義」の授業実践 206
著者プロフィール
赤堀博行(あかぼり ひろゆき)
帝京大学教育学部教授
昭和35年東京都生まれ。都内公立小学校教諭、調布市教育委員会指導主事、東京都教育庁指導部義務教育心身障害教育指導課指導主事、同統括指導主事、東京都知事本局企画調整部企画調整課調整主査(治安対策担当)、東京都教育庁指導部指導企画課統括指導主事、東京都教育庁指導部主任指導主事(教育課程・教育経営担当)、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官を経て、現職。教諭時代は、道徳の時間の授業実践、生徒指導に、指導主事時代は、道徳授業の地区公開講座の充実、教育課程関係資料の作成などに尽力する。この間、平成4年度文部省道徳教育推進状況調査研究協力者、平成6年度文部省小学校道徳教育推進指導資料作成協力者「うばわれた自由(ビデオ資料)」、平成14年度文部科学省道徳教育推進指導資料作成協力者「心のノートを生かした道徳教育の展開」、平成15年度文部科学省生徒指導推進指導資料作成協力者「非行防止教育実践事例集」、『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科道徳編』の作成に関わる。主な著作物に『道徳教育で大切なこと』『道徳授業で大切なこと』『「特別の教科 道徳」で大切なこと』『道徳の評価で大切なこと』『道徳的価値の見方・考え方』『中学校教師1年目のための道徳の基本』(東洋館出版社)、『心を育てる要の道徳授業』(文溪堂)、『道徳授業の発問構成』(教育出版)などがある。